学生生活

授業紹介

宗教や家族制度から異文化理解を目指す「比較文化論」「文化人類学」

異文化との付き合い方を一緒に考えましょう。

「比較文化論」では、私たちの生活の中で営まれる観念や行動様式の中から、宗教をとりあげます。世界の人々との関わりは、多様な宗教との出会いでもあります。宗教を学ぶ意義として、宗教学者マックス・ミュラーの言葉「一つの宗教しか知らないことは、宗教を知らないことである」を紹介しておきます。

さらに「文化人類学」では、婚姻、家族、親族などを扱います。世界のさまざまな婚姻、家族、親族の形態を知ることで、異文化理解のための視野を身につけることを目指します。

日本文化から自分を見つめ直す「日本文化論」

自分を知り、少しだけ行動を変えてみることが大切なのです。

本講義では、日本人の精神文化について学びます。一般的に日本人は謙遜で礼儀正しく、協調性があるとされます。また「無常」から発展した「おもてなし」の心は、世界で評価される日本の精神文化の代表ですね。一方、こうした日本人の内面は国際的交流の場で誤解を受けたり、普段の人間関係での悩みの原因になったりもします。日本人のものの考え方の特徴を客観的に眺め、自分の魅力や改善点を明確にし、よりよく生きるヒントを見つけましょう。

学外研修

鵜飼見学(2022年9月29日)

「学外教養演習」で長良川鵜飼見学を実施しました。
天候にも恵まれ、鵜舟の篝火が鮮やかに水面に映える中、歴史ある岐阜の伝統文化を体感しました。学生にとって地域の伝統文化に触れる貴重な機会であり、さらに仲間と共有することで、友人関係をより深める時間となったことと思います。

 

鵜飼見学の課題エッセイ紹介

私は今回の鵜飼見学が非常に貴重な思い出になったと感じている。

私は小学生の時、一度、鵜飼ミュージアムを見学に訪れたことがあったが、実際に目の前で鵜飼を見学したのは今回が初めてであった。鵜匠さんの力強い声が印象的で、巧みに鵜を操る姿に目が離せなかった。また、観覧船からはライトアップされた岐阜城を間近に見ることもできて嬉しかった。鵜飼と岐阜城、そして岐阜の夜景を一度に堪能することができ、贅沢な時間を過ごせたと感じている。

そして何より、鵜飼見学を通じて、仲間との距離が一気に縮まったように思う。私は入学以来、毎日決まった仲間としか関わっておらず、友人が固定化していた。しかし今回の研修で、今まであまり関わる機会のなかったクラスメイトとも会話することができたり、岐阜の伝統文化である鵜飼を初めて目にする期待感や、高揚感を共有したりできた。

入学して数か月が経った現在、鵜飼見学を通じて新たな友人関係を築くことができ、非常に幸いに感じている。今回の経験が、私の大学生活や人生において格別な思い出になったと感じている。今後もこの思い出を大切にしていきたい。

(国文1年生 M・Sさん)


私は今回、鵜飼というものを初めて見学した。海なし県で育った私は、そもそも船に乗った記憶があまりないので、鵜飼を見る前段階の「観覧船に乗る」という行程に大興奮だった。仲の良い友人と隣同士で座って見回すと、鵜飼が始まるまでの船上では、次の日のテストに出される単語の確認をする真面目な人もいれば、私のように一旦テストのことは忘れて、ひたすら友人同士で、また景色などを写真に撮って楽しむ人もいた。

乗船した時は辺りが少し薄暗い程度であったのに、気付くともう真っ暗になり始めていて、鵜飼の開始を告げる花火で暗い空が賑やかになった。そしてついに鵜飼が始まった。鵜舟は真っ赤な松明の炎を舳先に掲げ、その周りに5、6匹の鵜が紐につながれて水の上を進んでいる。しばらくは「舟と、その周りを泳ぐ鵜」という穏やかな光景が続くが、鵜が大きな鮎を捕まえた瞬間、場の空気が変わった。鵜匠さんが鵜を引き上げて、捕まえた鮎を吐き出させてまた水面に戻す。ほんの一瞬の出来事であったが、暗い夜の水面に、一気に躍動感が出た。せっかく捕まえたのに、その鮎を吐き出させられてしまうなんて、鵜が可哀想だと一瞬思ってしまった。しかしよく考えれば、鵜匠さんと鵜の間に長年の信頼関係が築かれているからこそ、このような漁が何百年も人々に愛されているのかなとも思った。

大学での交友関係も安定し、大勢の友人ができたこのタイミングでの学外演習は、想像していたよりも遥かに楽しいものだった。今回の鵜飼見学で得た知識や感想を踏まえた上で、もう一度体験してみたいと思った。初めての新鮮さはもう味わえないかもしれないが、今回とは違った、2回目ならではの発見があるかもしれない。

(国文1年生 H・Sさん)

在学生の声

A・Hさん
国際文化学科1年生

言語・文化の学習に課外活動に、日々邁進中

私にとって国際文化学科での授業は、初めてのことばかりで大変興味深いものです。
特に、その一つに挙げられるのが語学の授業です。国際文化学科では英語はもちろん、中国語、韓国語を勉強できます。英語の授業では、映画を見ながらよりネイティブに近い表現を学んだり、旅行の際に空港などで使える実践的な表現を学んだりします。先生の現地での体験談を聞きながら受ける授業は毎回新鮮です。中国語も韓国語もネイティブの先生が一から丁寧に教えてくださいます。特に韓国語の授業では、生活に密着した生のフレーズに触れられるため、いつか韓国へ行く時を想像しながら勉強しています。同時に3ヵ国の外国語を勉強することで、それぞれの特徴や共通点・相違点を知り、言語だけでなく現地の文化も感じられる点が大変興味深いです。

二つ目は文化の授業です。高校までの歴史の授業とは異なり、他国の人々の習慣や考え方などを、日本のそれと照らし合わせながら勉強していきます。結婚観やマナー、習慣など、日本人である私たちにとって当然のことが、他の国ではそうとは限らないのだと知るたび、視野が広がるのを感じます。日本に外国人が増え続けている現在、お互いの文化の違いを理解し、受け入れることの大切さを痛感させられます。

課外活動ではダンスサークルに所属しています。残念なことに今年は新型コロナウイルスの影響により、対面でダンスを発表する機会はありませんでしたが、オンラインで行われた桃林祭の動画コンテストでは、数ある作品の中で一位に輝くことができました。現在は練習時間や発表の機会に制限がありますが、この状況下で自分たちにできることを考え、楽しく充実した活動に取り組めています。

新型コロナウイルスの影響はありますが、授業やその他の活動を通して、毎日濃密で充実した生活ができています。岐女短での学びや経験を生かし、これから社会で活躍できるよう、あと一年もっと努力します。

 

Y・Hさん
国際文化学科2年生

充実した学びから、成長を実感できる

私にとって岐女短で過ごしたこの2年間は、自分自身の新たな視野の広がりや成長の実感を得られた、非常に充実したものでした。その大きな理由として、先生方との距離の近さや真剣に学習に取り組む周囲の学生の雰囲気があります。

2年次前期から現在まで、オンライン授業と対面授業の両立が続いていますが、先生方との距離の近さは変わらず、学びやすい環境だと感じます。授業方法は様々ですが、オンライン授業であっても、前回の授業に対する学生の感想が毎回紹介され、多様な意見を聞きながら学びを深めることで授業をより楽しく感じることができました。中国語と韓国語の授業では、毎回発音や文法を手厚く指導していただけるため、不安なく取り組めました。少人数で行う授業も多く、分からない点を先生に質問しやすい環境である点も深い学びに活かせたと感じます。そうした環境だからこそ、英語や中国語、情報処理に関する資格試験にも積極的に挑戦し、自分に自信を持つことができました。

1年次の9月にはアメリカ研修に参加しました。2人1組でホームステイをしながら現地の学校で英語の授業を受けたり、現地の小学生と交流したりと、短期間ながらも充実した時間を過ごせ、貴重な経験になりました。

2年次からはアメリカ文学を通してその国の文化を学ぶゼミに所属しています。当初は自分の考えを述べることが苦手でしたが、先生との距離が近く、分からない点を質問しやすい環境で学ぶうちに、次第に意見を述べる力がつき、成長を実感できました。卒業論文に関しても、一人一人のテーマに応じて書き方や内容について十分な指導を受けられるため、安心して取り組んでいます。

2年間は短いですが、自分の成長を感じられる濃密な時間となり、岐女短で学ぶことができて良かったと強く感じます。